先日、昔描いた漫画を加工して、YouTube動画にできないものかとチャレンジしてみた。
完全なスライドショーにしたくはなかったので、ある程度の工夫は施したつもりであるが、やはり動画化を前提として漫画を描いていないので、制作には限界があった。
次回作は、そのような工程で制作することで、YouTube動画としてのマンガ表現を探ってみたいと思う。
動画にすることでクオリティーが下がるようなものじゃなく、むしろ漫画と動画のもつ特性の良い部分を取り入れることができる作品を、早くこの目で見てみたい。
昔、江戸川乱歩の過去の短編作品が、独特の映像表現でテレビ化されていた。
満島ひかりが主演したことで、ちょっとした話題になったこのシリーズは、放送時間帯の割にはとてもエンターテイメントにあふれた作品で、それはそれは表現に対する意欲を湧き立てるものだった。
映像表現のことを文章で説明するのは難しいが、なんというか、実写でありながら、現実世界ではありえないファンタジーの見せ方が混ぜ込まれていて、とても刺激的であった。
また、道行く一般人に対して、街頭調査をする場面があったが、その一般人というのが、まったくのオモチャだったりする。
こうやって文字にしてみると、なんだか味も素っ気もないようであるが、これがあの映像表現のなかでは成立してして、そこには独特の危うさが漂っていた。
漫画は、基本的には動画化することを前提として描かれていない。
そして、かつては大きなメディアに掲載されなければ、自分の描いた漫画を誰かに読んでもらうということは難しかった。
けれども今では、漫画ともアニメとも形容しきれない、新しい表現のあり方が登場してきているし、どんな素人でも、クリエイトしたものを世界にむけて配信し、読者と交流ができる環境が整っている。