人は目標に向かって努力する。
そして、その目標と現実とのギャップゆえ、苦しんだりもがいたり、時にあきらめたりする。
今回は、そういった目標設定をする際にひとつの考え方となる話をしようと思う。
目標には大きくわけて、コントロールできる目標と、コントロールできない目標がある。
結果(コントロールできない目標)よりも自分の成長(コントロールできる目標)をゴール設定にせよ。
ただし、コントロールできない目標を無視した努力は決してするなかれ。
という話です。
詳しく話していこう。
わかりやすく、今回のテーマを見事に表現したゲームがあるので、まずそれをご紹介したい。
これは、僕が長年敬愛してやまないゲーム実況者わいわいさんの、とあるひとつの配信動画である。
このゲーム、クリアするのがとほうもなく難しい鬼畜ゲームとして名高い一品で、クリアをあきらめる『脱落者』が、それはそれはあとをたたないという。
通称『壺男』と呼ばれる珍妙なる上半身オジサンが、そびえたつ岩山をクワ一本と強靭なる腕力のみで、ただひたすら頂点をめざし昇り詰めるというシンプルな目標設定が最初にある。
なぜそれほどまでに難しいのかというと、実はこのゲーム、主人公が成長しないのである。
主人公がレベルアップして成長したり、武器を手に入れて強くなっていくゲームであれば、それにともなって、クリアするのが容易になってゆくのである。
しかし、このゲームにはそういった要素は一切ない。
ただゲームを操作するプレイヤーの腕を磨くしかクリアへの道はない。
しかもコレ、自分の腕が上達しないと、ひとつの難所を乗り越えたとしても、またもどってしまって、同じところをグルグルまわらされる構造になっている。
偶然ここを乗り越えられた!という要素をことごくチャラにしてしまうのである。
このゲームを端的に表現するなら『クリアをめざすゲーム』ではなく『クリアできるための実力をつけることをめざすゲーム』と言えよう。
人は目標あるいはゴールというものをかかげ、それに向かって努力する。
けれどもその目標の設定次第によっては、非常に自分自身を精神的に追いつめてしまうということが、この『壺男ゲーム』の話のようにありうることなのである。
コントロールできないものはコントロールできないし。
ちょっとこのあたりについて、お話していこう。
コントロールできる目標とコントロールできない目標の活用方法
繰り返すが、目標には大きくわけて、コントロールできない目標とコントロールできる目標がある。
例をあげよう。
A:好きな人に振り向いてほしいというのがコントロールできない目標
B:そのために自分の魅力を高めていこうというのがコントロールできる目標
A:YouTubeでチャンネル登録者数を1万人達成したいというのがコントロールできない目標
B:そのために動画を毎週投稿しながら、研究と改良を重ねようとするのがコントロールできる目標
A:東京大学に合格したいというのがコントロールできない目標
B:そのために毎日10時間勉強することがコントロールできる目標
このように
コントロールできない目標にはつねに自分以外の外の世界がかかわっていて
コントロールできる目標には自分を変えて成長させるテーマが根底にある。
『それを達成するためにはどうすればいいか?』と研究するのは重要かつ必要なことでしょう。
今の自分の実力は?
東大に合格するための実力は?
そのギャップを埋めるために必要な作業量は?
つまり、各教科の傾向を分析した結果、合格最低点を越えるために必要な勉強内容は?
残された日数と使用できる勉強時間は?
コントロールできない目標を達成するためには、そこへたどり着くためにはどうすればいいか、最初にそのことと徹底的に向き合わなければいけないのである。
もう一つ例を出そう。
このサイトにはクリエイターの方々が多く来られていると思うので、例えばYouTube動画で自分の動画をたくさん見てもらうことを考えてみよう。
これも東大の話と同じで
再生されている動画は‥
どれほど前の動画か?
どんなタイトルか?
どんなキーワードが含まれているか?
サムネイルの共通項はあるか?
どんな内容の傾向があるか?
動画の雰囲気は?BGMは?テンポは?
こういう動画に視聴者は何を求めているのか?何に喜んでくれたのか?
動画更新頻度は?
同じことをしている人は伸びたか?
・やったほうが確率があがるポイント
・やってはいけないこと
の両面でいろいろ見えてきます。
それによって目標とする、動画の内容、タイトル、サムネイル、更新頻度、成果の予測、が立つ。
あとは自分がどこまでのものをつくれるか?あるいは作れるようになりそうか、を踏まえて実行計画をたてる。
あとは内容や更新頻度など、より改善していけるよう、自分を成長させることに意識をシフトするといいだろう。
結果ではなく自分の成長を目標にする。
コントロールできる目標とコントロールできない目標をわけて設定し、今ここに集中する。
そういったステップが理想的だと個人的には思っています。
コントロールの不確実な『結果』を目標にするよりも、作業効率をあげたり、無駄を消したりして『自分を進化させること』を目標にしたほうが、個人的には精神の風通しがいいし、そこには失敗がないな~、と思います☆
— PECO (@stopmotionanime) January 9, 2020
コントロールできない目標である結果にフォーカスするよりも、自分の成長といった、コントロールできる目標に集中したほうが精神的につぶれにくくなるよ。 ただし、それはコントロールできない目標を無視しろ、と言っているのではないよ。 自分の現状と目標とのギャップをうめるために必要な努力プランをちゃんと導き出すためにも、手に入れたい結果とはむきあう必要があるんだよ。 |