坂田
今回は『鋼の錬金術師』の作者でお馴染みの、荒川弘さんと、『魔法陣グルグル』でお馴染みの、衛藤ヒロユキさんとの関係を紐解く、エピソードをご紹介していこうと思います。
ご存知の方もいらっしゃることと思いますが、荒川弘さんは、まずご自身の投稿作品が、月刊少年ガンガンにて新人賞を受賞してのち、デビューを果たすことになります。
きのっこ
その2年後に、荒川弘さんは月刊少年ガンガンにて『鋼の錬金術師』の連載が開始するんですね。
その連載直前までの約一年間、荒川弘さんは衛藤ヒロユキさんのアシスタントを経験されていました。
こっこ
ナルホド!締め切りのデッドラインはここまで伸ばせるのか!
‥などなど、衛藤ヒロユキさんの仕事を間近に見るなかで、漫画家のリアルな現場というものを肌で感じて学んでいったそうです。
坂田
衛藤ヒロユキさんは、例えご自身の漫画のお仕事で忙しかったとしても、荒川弘さんの描き上げたネームを、休みの日に見たりしていたらしいですね。
やがて、荒川弘さんの連載が決定した時には、衛藤ヒロユキさんは荒川弘さんに向かって、このような言葉を送ったのだそうです。
にゃんこ
おめでとう。(職場に)戻ってきてはいけないよ。
きのっこ
‥名言ですな。
ぴこ
衛藤ヒロユキさん、かっこええわあ‥こんなん言われたら泣くな。
こんなふうにしてアシスタント時代に大きな経験となった、衛藤ヒロユキさんとの出会いについて、荒川弘さんは
こっこ
本当に、ありえないぐらい、いい先生でした…
と回想されていました。
坂田
このように衛藤ヒロユキさんと荒川弘さんとの関係を見てみますと、今となってはこの絆は、師匠と弟子という関係を越えて、良きライバルでもあり、漫画界を盛り上げていく同志でもある、理想的な関係ではないか、と個人的には思いました。
ぴこ
今回、この記事を書く際に参考にさせていただいた書籍↓です。
にゃんこ
この本には、今回ご紹介した衛藤ヒロユキさんとのエピソードだけでなく、荒川弘さんの幼少期の生活や、連載時にどのような想いや考えを持って作品に取り組まれていたか、といったことが、わかりやすくつづられています。